ボッチャの起源と名前の意味、その魅力と必要な道具について

東京パラリンピックで金メダルを獲得した杉村英孝選手によって注目されたスポーツ「ボッチャ」を詳しく見ていきましょう。

日本ではまだ新しいスポーツとして知られているボッチャは、一部の団体や教育機関で楽しまれていますが、広く普及している訳ではありません。しかし、杉村選手の活躍により、障害者だけでなく健常者にも広がりを見せています。

ここではボッチャの名前の起源や魅力、そしてこのスポーツで使用される具体的な道具について解説します。

ボッチャの起源とは? 名前の由来は何か?

ヨーロッパに根ざした伝統

①ペタンクからの発展

ボッチャはヨーロッパに起源を持つスポーツとされ、フランス発祥のペタンクが元になっています。ペタンクは、金属製の球を目標球に近づけることで得点を競うスポーツです。

②名前の由来

ボッチャという名前は、イタリアでこのスポーツの基礎が形成されたことに由来します。イタリア語で「ボール」を意味する「ボッチャ」という言葉から名付けられました。

 

ボッチャの魅力を探る

ボッチャは、そのシンプルなルールが特徴であり、脳性麻痺や運動機能に制限のある人々にも適したスポーツとして、パラリンピックでも正式種目に認定されています。

ボッチャの特性とその魅力

①参加者の多様性

ボッチャは、障害の有無に関わらず、子供から高齢者、スポーツ初心者からベテランまで、多くの人が楽しめます。ただし、パラリンピックなどの公式競技では、障害を持つ選手たちがクラス分けされ、適切なハンディキャップが設定されます。

②直感的なルール

個人または団体で行うこの競技では、プレイヤーが自分の赤または青のボールを目標ボールに近づけて得点を争います。この明確でシンプルなルールは、誰にでもすぐに理解できる点です。

③ハンディキャップの公平性

障害の度合いに応じて特別な器具の使用が許されており、競技の公平性が保たれます。これにより、健常者と障害者が共に楽しむことが可能です。

④戦略性

ボッチャは、単にボールを目標に近づけるだけではなく、相手のボールを排除したり、プレイの流れを変えたりする戦略が求められるゲームです。そのため「地上のカーリング」とも呼ばれています。

⑤プレイ環境の柔軟性

6m×12.5mの平坦なコートがあれば、屋内外を問わずにプレイ可能です。カジュアルなプレイの場合、これよりも小さなスペースでも対応できます。

 

ボッチャに必要な用具とは?

選手が使用する主な用具

①ボール

ボッチャでは、ジャックボール(目標となる白球)が1個と、赤いボールと青いボールがそれぞれ6個ずつ、合計で13個のボールが必要です。市販のボールも使用できますし、規格に適合していれば自作のボールも使うことができます。

②スロープ

投げる動作が難しい選手のために設計された桶状のスロープを使ってボールを転がします。このスロープは自作することが可能で、使用時のサイズが2.5m×1m以内であれば規格内とされます。

③リリーサー

ヘッドバンドに取り付けられた棒状のアイテムで、スロープ上でボールを固定するのに役立ちます。

 

審判が使用する用具

①キャリパー

ボール間の距離を精密に測定するためのコンパス型計測器で、どのボールが目標により近いかを正確に判定する際に使用します。

②メジャー

投げたボールと目標球の距離を正確に測るために使われます。通常のメジャーでも代用が可能です。

③パドル

卓球ラケットに似た形状をしており、片面が赤、もう片面が青で審判が使用します。非公式試合では卓球ラケットでも代用可能です。

まとめ:ボッチャの楽しみ方

ボッチャは技術の有無にかかわらず多くの人に楽しんでもらえるスポーツです。

技術が高いからといって常に勝てるわけではなく、戦略がゲームの成否を左右します。

 

タイトルとURLをコピーしました